ガンマ線と物質の相互作用
ガンマ線がエネルギーを失う物質との相互作用は
に分られる。この他に進路を変えるがエネルギは失わないレイリー散乱がある。
光電効果
γ線が原子と衝突し、軌道電子が飛び出す現象である。この電子を光電子とよぶ。
光電子のエネルギ Ee=Er-I
となる。 ここで Iは電子の電離ポテンシャルである。
光電効果は光子エネルギがI以上のとき エネルギが低いほど起りやすく、
原子の原子番号が高いほど起りやすい。即ち光電効果の確立はおよそ
Z5/ν7/2
に比例する。
振動数νとエネルギEは比例関係にあるから、およそ、エネルギーの3乗に逆比例して、
光電効果は減少することになる。
コンプトン散乱
γ線が物質中を通過するとき、その中の電子に散乱されエネルギーと方向を変える現象で、
電子にもエネルギーが付与される。
コンプトン散乱は電子によるため、電子一個あたりの反応確率は、物質にあまり左右されない。
電子の数で確率は増加する。
電子対生成
エネルギーが 1.02Mev以上の光子(γ線)が原子核の近傍を通るとき、
その電場の作用により、陽電子と陰電子を作り自分は消滅する現象